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相続に関するコラム
2026.2.25

遺産相続で勝手に手続きされた時の対応と予防策

執筆者
大阪弁護士会所属(登録番号 第47601号)
古山綜合法律事務所
代表弁護士 古山 隼也(こやま しゅんや)
略歴
清風高等学校卒業/大阪市立大学卒業/大阪市役所入庁/京都大学法科大学院卒業
メディア出演・寄稿 等
朝日放送/WEBメディア(Yahoo!JAPANニュース/gooニュース/グノシー/PRESIDENT ONLINE/東洋経済ONLINE/幻冬舎ゴールドオンライン等)
相続書籍の出版・監修 等
弁護士だからわかる!できる! あんしん相続 手続きの「めんどくさい」「わからない」「ストレス」が消える!(Gakken・執筆)/この1冊で賢く備えるおひとりさまの老後大全(宝島社・監修)
専門誌掲載
家庭の法と裁判(2025年4月号 vol.55・担当家事事件の裁判例が掲載)

大阪市職員、大阪・京都の法律事務所の勤務経験を活かし、法律サービスの提供を受ける側に立った分かりやすい言葉で説明、丁寧なサポートで、年間100件以上の問題解決をおこなっています。

1.遺産相続で勝手に手続きされたときの対応と予防策

自分の知らないうちに遺産相続手続きが勝手に進められ、遺産整理も終わっていたことを後から気づいた場合、どうすればいいのでしょうか。

遺産相続手続きは、遺言書が残されていなければ、相続人全員が集まって遺産分割協議をおこなって、遺産分割の割合や方法を決める必要があります。
相続人全員が揃わない遺産分割協議は法律上無効となります。

そのため、知らない間に遺産相続手続きが進められていた場合は、遺産分割協議の仕切り直して、他の相続人に対し自分の取り分(法定相続分)を請求します。
このコラムでは、勝手におこなわれた相続手続きへの対処方法や手続きの流れ、進め方、注意点について解説します。

2.勝手に相続手続きがおこなえるケース

遺産分割協議が必要な遺産分割では相続人全員の同意が必要です。
個人的な不満があって勝手に手続きが進められているように思えても、いったん同意してしまうと法律上では問題ない場合もあります。

しかし、適切な手続きを経ていなければ、勝手におこなわれた相続や財産の処分は無効となる可能性があります

(1)遺言書が残されている場合

遺言書に特定の財産を指定して相続させるという内容の遺言を残している場合は、遺言書に基づいて相続手続きを進めることができます。

たとえば相続人が母と子1人の2人で、遺産が預貯金5,000万円、土地500万円(相続税評価)だったケースで、土地を子どもに譲ると遺言書に書かれていた場合、子は遺言書に基づいて、母親に無断で不動産登記手続きを進めても法律上は問題ありません。

ただし、預貯金については遺言で触れられていないため、母と子で遺産分割協議をおこなう必要があります。

なお、遺言書の中で、遺言の内容を実現するための業務をおこなう遺言執行者が指定されている場合には、他の相続人に遺言内容を連絡することになるため、その内容を把握することができます。

遺言執行者の指定がない場合でも、自筆証書遺言であれば、原則、家庭裁判所での検認手続きが必要なので、その際に他の相続人にも遺言書の存在が周知されます。
家庭裁判所の検認手続きは、検認当日の遺言書の内容を記録しておくことで、後日の偽造・変造を防止するための手続きです。

家庭裁判所の検認手続きは、検認当日の遺言書の内容を記録しておくことで、後日の偽造・変造を防止するための手続きです。

一方で、法務局で保管されている自筆証書遺言や公証役場で保管されている公正証書遺言については検認手続きが不要です。
遺言書の内容に関して知りたい場合は、自らが相続人として各所に照会する必要があります。遺言書保管の有無やその内容について、確認する必要があるので注意が必要です。

(2)法定相続分による相続登記

遺言書がない場合、法定相続人全員の名義で法定相続分通りに相続登記を申請することができます。

法定相続分による相続登記には、遺産分割協議書や相続人の印鑑証明書の提出が必要ありません。
この相続登記は「保存登記」と呼ばれ、相続人のうちの1人から誰でも申請することが可能です。

保存登記がされた不動産は共同相続人の共有財産となっている状態ではありますが、登記識別情報通知(権利証)は申請した相続人にのみ発行されます。
そのため、他の相続人は所有者でありながら権利証がない状態になります。

保存登記としてする相続登記は法定相続人なら誰でも勝手におこなうことができますが、共有財産となっているので、後々遺産分割協議などで該当不動産をどうするのか、話し合って決める必要があります。

(3)遺言書が残されておらず、法定相続人が1人の場合

遺言書が残されておらず、法定相続人も1人しかいなかった場合には、被相続人の資産・負債・契約書上の地位などの財産はその人がすべて承継することになります。
その場合は誰に承諾を得ずとも、財産を独り占めし、自由に扱うことができます。

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3.勝手に相続手続きが進められていた!事例別の対応方法

知らない間に自分以外の相続人で遺産分割協議をおこなっていたり、一部の相続人が他の相続人に無断で被相続人の預貯金を使い込むなど、勝手に遺産整理手続きを進められていたといっても状況はさまざまです。

なかでも多いのは被相続人と同居していた兄弟姉妹が、その立場をいいことに預貯金通帳から無断で引き出したり、財産の一部を勝手に処分してしまうケースです。

状況に合わせて、どう対応すれば良いのか解決方法について解説します。

(1)勝手に遺産分割協議が進められていた場合

遺産分割協議には、必ず相続人全員が参加し、合意しなければなりません。

遺産分割協議書は相続人全員がその分割内容に合意した証拠として、相続人全員の署名・押印と、印鑑証明書を添付することが一般的です。

例えば、金融機関における預貯金口座の解約などの遺産整理手続きにおいて、① 戸籍謄本などによる相続関係の確認や、② 遺産分割協議書が相続人全員の参加によって真正に成立したかどうかを確認します。

通常、遺産分割合意の意思を証明するために、本人にしか取得できない印鑑証明書の添付をします。
印鑑証明書の添付がないような場合には、相続人の意思が確認できず偽造を疑われるため、相続手続きを拒否されることがあります。

本来ならば、一部の相続人によってなされた遺産分割協議も遺産分割協議書も無効ですが、提示された金融機関などが偽造であることを見抜けなかった場合には遺産相続手続きが勝手に進められてしまう可能性があります。

まずは遺産分割協議のやり直しを求めるのが基本ですが、相手が応じてくれない場合は「遺産分割協議の無効確認訴訟」を地方裁判所に申立てます。
遺産分割協議書が偽造されていることを証明し、遺産分割協議が無効であることを裁判所に認めてもらう必要があります。

(2)財産の一部が使い込まれていた場合

他の相続人が勝手に財産の一部を使い込んでいたことが発覚した場合、使い込まれたタイミングが相続発生後なのか、被相続人の生前なのかという時期によって対処方法が異なります。

使い込まれたのが相続発生後のことであれば、まず遺産分割協議による解決を試みます。

相続人が使い込んだ場合、使い込んだ相続人の法定相続分を考慮して、他の相続人の取得分を増やすことなどで公平な遺産分割となるように調整することがあります。

他方で、相続人以外の人が遺産を使い込んだ場合には、その全額の返還を求めます。

2018年の法改正により、被相続人死亡後に相続人が使い込んだ預貯金などの金銭を遺産としてみなして、遺産分割調停の中で解決をはかることができるようになりました(以前は、遺産分割調停とは別に返還を求めなければなりませんでした)。

ただ、遺産分割調停と別に、「不当利得返還請求」や不法行為に基づく「損害賠償請求」による被害回復も可能です。

生前に使い込みが発覚した場合、本人が相手に対して「不当利得返還請求」や「不法行為に基づく損害賠償請求」をおこないます。

被相続人の死亡後に使い込みが発覚した場合、その相続人が相手に対して請求します。
相続人である相手方が生前贈与を主張してきた場合には、一人だけ特別な利益を受け取ったとして「特別受益」を主張し、遺産に持ち戻すよう交渉します。

・「預貯金」の使い込み

使い込まれたのが「預貯金」だった場合は、前述のとおり、使い込みの時期が相続開始後であれば遺産分割協議や遺産分割協議の中で解決をはかることもできます。

あるいは、使い込みが被相続人の生前である場合と同じく「不当利得返還請求」や「不法行為に基づく損害賠償請求」による解決を求めていくことも可能です。

このように「不当利得返還請求」や「不法行為に基づく損害賠償請求」は使い込みの時期を問わずおこなうことができます。

具体的な手順として、まずはその相続人が使い込んだとする事実を証明する必要があります。
被相続人名義の預金口座の取引明細書を取り寄せ、不正な出金がなかったか調べます。

相手を納得させられるような証拠が集まれば、まずは相続人間の話し合いで使い込み分の返還を求めてみましょう。
相手が認めない、話し合いに応じない場合には、地方裁判所に「不当利得返還請求訴訟」や「不法行為に基づく損害賠償請求訴訟」を申し立て、使い込みの事実を明らかにしていかなくてはなりません。

訴訟になると、使い込みの事実は申し立てた側が証明する責任があります。
個人ひとりでの対応はむずかしくなるため、訴訟を申し立てたい場合は早い段階で経験豊富な弁護士に相談することをおすすめします。

・「株式・証券」の勝手な売却

株式や証券を勝手に売却、処分された場合にも、対処方法は預貯金の使い込みと同様です。

株式の売却処分による利益もふまえて、遺産分割協議の中で相続人全員が合意できれば問題ありません。
しかし、これに応じない場合には、不法行為に基づく損害賠償請求や、不当利得返還請求をおこないます。

・「不動産」が勝手に名義変更されていた

遺言書が残されていないにも関わらず、被相続人名義の不動産が勝手に特定の方の名義変更されていた場合には、登記申請書の内容を閲覧するなどして、変更当時の状況を紐解いていきます。

法定相続分どおりの相続登記は相続人ひとりで手続きは可能です・
しかし、遺産分割協議書などがなければ不動産の名義変更はおこなえず、その場合には遺産分割協議書や遺言書の偽造が疑われます。

無断で名義を変更されていた場合には、訴訟を提起するなどして所有権移転登記の抹消登記を求めるなどの対応をおこないます。

既に不動産を売却して第三者に所有権移転登記されている場合には、基本的に第三者が優先されるため、登記名義を回復できない可能性があります。

遺言書や遺産分割協議書の偽造などにより、勝手な相続登記がおこなわれた場合には訴訟手続きとなるため、個人ひとりでの解決はむずかしくなります。
相続問題や裁判所手続きに詳しい弁護士に相談すると良いでしょう。

(3)勝手に相続放棄の手続きをされていた

他の相続人が自分の相続分を増やしたいがために、勝手に自分以外の相続人の相続放棄の手続きをおこなうケースもあります。

相続放棄が家庭裁判所に受理されると、相続放棄の手続きをした人は「始めから相続人ではなかった」ものとして取り扱われます。

そのため、遺産に対する頭数が減るため、ひとりあたりの資産の額は増えることになります。
相続放棄は本人の意思によっておこなわれるものであるため、原則、その手続きも本人にしかおこなうことができません。
そのため、万が一勝手に相続放棄の手続きをされたとしても、法律上無効となります。

無効とは、当然に効力がないことを言います。
そのため、裁判だけでなく裁判外での話し合いにおいても無効を主張できます。

なお、他の相続人などの詐欺や脅迫によって無理やり相続放棄をさせられた場合は、家庭裁判所に相続放棄の取り消しの申述をおこないます。
取消権は取り消しができるときから6ヶ月、相続放棄の手続きがおこなわれたときから10年で時効により消滅します。

つまり、勝手に相続放棄の手続きがおこなわれたと気づいてから6ヶ月以内、気づいていない場合でも10年経つと取り消すことができなくなります。

(4)相続権のない人が勝手に遺産の一部を取得した

兄弟姉妹の配偶者など、相続権がない人が遺産の一部を取得または処分するケースもあります。

遺言で指定がない限り、相続権のない人は贈与を受けることはできません。
遺産の贈与を受けた人を「受贈者(じゅぞうしゃ)」と言います。
遺言で「遺産の全部(例「遺産の全部を贈与する」)」「遺産の一定の割合(例「遺産の2分の1を贈与する」)」の贈与を受けた人を「包括受遺者(ほうかつじゅいしゃ)」と言います。
包括受遺者は、相続人とともに遺産分割協議に参加することになります。

そうした包括受遺者などでもない第三者が勝手に使い込んだ場合は、相続人はその人に対して返還請求をおこなうことができます。

話し合いで解決できる場合は、使い込まれた財産を返してもらうか相当分の金銭で返還してもらいましょう。
話し合いで解決しないようであれば、「不法行為にもとづく損害賠償請求」や「不当利得返還請求」を申し立て、裁判手続きでの解決を目指します。

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4.勝手な相続手続き問題に対応する際の注意点

勝手に相続手続きを進められていたときに、注意したいのがさまざまな手続きの「期限」です。

対処方法に悩み、長年放置してしまうと証拠となる資料の保存期間が切れてしまったり、手続きをしようにも請求する権利そのものがなくなってしまう可能性があります。

(1)調査資料の保存期間の問題

勝手な相続手続きがおこなわれた場合、遺残の全容を調査し把握したうえで、被害の範囲を確認するため、相続財産調査を独自でおこないます。

遺産だけでなく、被相続人の生前から財産の使い込みがあったと疑われる場合は、被相続人の生前まで遡って調査をおこないます

預貯金口座を調べるのであれば、法律上会計帳簿の保存期間は10年です。
そのため、多くの金融機関では取引履歴を請求した日から10年以内までしか履歴を発行してくれません。

勝手な相続手続きが進められていると発覚した際には、速やかに相続財産調査をおこなう必要があります。

(2)不当利得返還請求、損害賠償請求の消滅時効

預貯金が使い込まれた場合などにおこなう不当利得返還請求や不法行為に基づく損害賠償請求などには消滅時効があります

不当利得返還請求権は、使い込みの事実を知ってから5年、使い込みが発生してから10年が経つと請求権が消滅し、訴訟手続きなどが行使できなくなります。

不法行為に基づく損害賠償請求権もまた、使い込みの事実(損害)と加害者を知ってから3年、使い込みが発生してから20年が経つと請求権がなくなるので注意が必要です。

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5.勝手な相続手続き、相続財産の使い込みへの予防策

相続人となる予定の方を「推定相続人」と言います。
推定相続人やそれ以外の人による財産の使い込みの可能性が高い場合には、使い込みをされているご本人の生活を守るためにも、あらかじめ対策を考えておくことが大切です。

被相続人となる方が健在ならば、遺言書の作成や後見制度の利用、家族信託の活用などで相続人同士のトラブルを防ぐことができます。

相続開始後には、金融機関への相続届を提出するなどして、使い込みを防ぐことができます。

(1)【相続開始後】預貯金口座の凍結

金融機関は口座名義人の死亡の事実を知ると口座を凍結します。
これは相続発生から遺産分割が終わるまで預貯金は相続人全員の共有財産となるため、不正な引き出しなどが行われないようにするためです。

とはいえ、死亡届を市町村役場に提出したからといって、銀行口座が凍結されるわけではありません。相続人からの申し出が一番速やかに銀行口座を凍結する方法になります。

金融機関間で口座名義人の死亡に関する情報が共有されることもないので、被相続人が利用していた金融機関ごとに口座凍結の手続きをする必要があります。

預貯金の使い込みを防ぐためにも、被相続人が亡くなったらできるだけ早めに金融機関に連絡し、凍結してもらいましょう。

預貯金口座の有無が不明の場合、被相続人の方が住んでいた地域の周辺にある金融機関に手あたり次第に、相続人の立場で照会をかけて調査します。

この際、金融機関から相続人であることの証明を求められることが一般的です。
そのため、被相続人との関係を示す戸籍謄本等や、被相続人の死亡の事実が分かる除籍謄本等を取得しておくようにします。

(2)【相続開始後】裁判所の手続きを利用する

使い込みをした相続人との話し合いによる解決が難しい場合、裁判所の手続きを利用した解決を検討します。

例えば、預貯金を勝手に引き出しされており、遺産分割協議が済んでいない場合には家庭裁判所の遺産分割調停手続きを利用します。

遺産分割調停は、遺産分割の成立を目的に、調停委員を交えて当事者で話し合いをするための手続きです。
遺産分割調停では、第三者を交えて協議できるため、当事者同士で話し合うよりも冷静になれ比較的速やかかつ穏便に交渉ができる可能性があります。

なお、すでに遺産分割協議が済んでいた場合には、通常の訴訟手続きである「不当利得返還請求」の裁判をおこなうことを検討します。

裁判では主張を裏付けるための証拠集めが重要です。
後悔のない相続手続きを進めたい方は、できるだけ早い段階で弁護士に相談し、今後の方針についてアドバイスを受けておくと良いでしょう。

(3)【生前の場合】任意後見制度・成年後見制度

「任意後見制度」とは、将来的に認知症や加齢などによって判断能力が低下するおそれがある人が、健康なうちにあらかじめ財産管理などを任せる後見人を指名して契約を結んでおく制度です。

判断能力が不十分になったときに備えて、日常生活の支援方法や財産管理・処分方法などについてあらかじめ決めておくことができます。
いざそのときがきた際には後見人が決めた内容に沿って支援をおこなってくれます。

これに対して「成年後見制度」とは、認知症や知的障がいなどにより判断能力が不十分な人が生活のなかで不利益を受けないように、家庭裁判所が本人の判断能力の程度に応じて成年後見人、保佐人、補助人を選任し、財産管理や契約行為の支援する制度です。

任意後見人制度では任意の人を後見人に指名することができますが、成年後見制度では家庭裁判所が適している人を選任するため、後見人を自分で選ぶことができません。
また、どの程度支援するのか、内容も家庭裁判所が決定します。

家族信託や任意後見制度のように希望どおりの財産管理がおこなえないのはデメリットといえますが、既に認知症になっている場合は成年後見制度を利用するほかありません。

(4)【生前の場合】家族信託

家族信託とは、生前から信頼する家族に自分の財産の運用や管理、処分などを任せる制度です。

もし認知症になっても家族が変わりに財産管理ができたり、遺言書では実現できなかった資産の渡し方ができるなど、自由度と柔軟性の高い内容で財産管理ができるため、最近注目を集めています。

遺言書では本人の死後、財産を誰に渡すかということまでしか決められませんが、家族信託なら本人の相続の、次の相続先まで決めておくことができます。
他の制度ではむずかしい財産管理も家族信託なら実現可能なケースも多い反面、比較的新しい制度のため、安易に契約を結んでしまうと思わぬトラブルが起きる可能性もあります。

受託者に権限が集中して他の相続人が不満を抱いたり、相続時の遺留分侵害の可能性なども考えられるため、財産状況や家族の関係性、希望する相続内容などを踏まえて、家族信託の活用が妥当かどうか検討する必要があります。

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6.勝手な相続手続きをされた際に弁護士ができること

勝手に相続手続きが進められていたケースは、元々不仲で円満ではないことが多いため、当事者同士の話し合いで解決が難しいことがあります。

当事者同士の話し合いで解決できない場合は、代理人となって相手方と交渉してくれる弁護士に依頼することでスムーズに解決できる可能性がぐっと上がります。

交渉や話し合いに応じない場合でも、相手にプレッシャーを与えることができます。
また、実際に裁判をするかはさておき、主張を裏付ける証拠集めをサポートしてもらえ、具体的に話し合いを進めてもらうことができます。

弁護士に依頼すると弁護士費用がかかるというデメリットはありますが、それ以上に大きなメリットがあります。

(1)相続財産調査

使い込みが疑われる状況で、信用ならない相手の相続人が遺産内容をすべて正直に教えてくれるとは限りません。

そのため、自らが相続財産調査をおこない、遺産目録としてまとめていく作業が必要になります。

相続問題に強い弁護士なら、これまで培ってきた財産調査のノウハウで「どこを探せばいいか」「どこに問い合わせるか」を知っているため、スムーズな調査が期待できます。

また、必要書類の取り寄せや各種手続きについても弁護士の持つ権限で多くの場合が代行可能なため、依頼者は非常に手間のかかる財産調査を弁護士にまかせて普段通りの生活を送ることができます。

(2)交渉・裁判手続きに強い

当事者同士で対立すると、つい冷静さを欠き感情的になってしまい、「言わなければよかった」と後悔する言動を取ってしまったり、相手の勢いに飲まれて不利な条件を受け入れてしまうリスクもあります。

弁護士を間に入れることによって、相手の態度に影響されることなく自身の主張を伝えられるほか、法的知識に基づいて主張を補強することもできます。

また、訴訟などの裁判手続きになった際には法律のプロとして、各種書類の作成や法廷での主張・立証を依頼者に代わって全面的に行います。

裁判で主張を裁判官に認めてもらうには、話す内容や証拠の提示の順序や書類の書き方などの知識や技術が必要です。
法律の専門家である弁護士に依頼することで、裁判を有利に進めることができる可能性があります。

(3)代理交渉でストレス軽減

相手と直接話し合おうとしても、無視して応じてくれなかったり、不誠実な態度を取られることも少なくありません。
自身の主張に満足に耳を傾けてくれない相手に対峙するのは時間的にも精神的にも大きな負担がかかります。

弁護士に依頼することで、相手との連絡や交渉はすべて弁護士が代わりにおこなうため、依頼者は相手方と直接言葉をかわす必要がなくなり、ストレスが大きく軽減されます。
また、弁護士が交渉の窓口となることで、訴訟になる恐れを感じて相手方の態度が軟化する可能性もあり、話し合いが前に進むことが期待できます。

古山総合法律事務所では、遺産相続問題・相続トラブルについてのサポートやアドバイスをおこなっています。
初回無料相談では、① ご事情やご希望をふまえた解決策のご提案、② 解決までの道すじ、③ 個別の質問への回答をおこないます。
あなたの気持ちに寄り添い、専門知識や解決ノウハウ、これまでの解決事例を交えながら対処法を分かりやすく丁寧にお話しいたします。

解決実績豊富な当事務所まで安心してご相談ください。
一人で悩まず、まずはお気軽にお問い合わせください。

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